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HPF2016のブログです。

7月29日堺西高校観劇ブログ

北かわち皐が丘高校演劇部です。

堺西高校さんの「たゆたう」の観劇ブログです。よろしくお願いします。

 とても安定したお芝居でした。早過ぎず遅過ぎず、丁度いいテンポで流れるように進んでいき、あっという間の70分でした。全体としてはシリアスな雰囲気の劇ですが、時々笑いをもってくるのがしつこくなく、見ていて飽きないです。

 驚いたことに、役者の半分以上が1年生であること。もちろん、二年生三年生もいますが、声がよく通り、演技も役者全員が今回の舞台に馴染むように存在していました。

 役者についてですが、各キャラクターの個性が立っていて、とてもわかりやすく、見ていてすっと入ってくるキャラ立ちをしていました。
 よしみ役の方は凄く安定感のある演技で安心して見ていられました。抑揚のつけかたが本当におばあちゃんに聞こえましたが、セリフを言うのが速くなったときに若返ったように聞こえました。
 演劇部部長の岩本しおんを中心に、演劇部の問題、家族の問題、亡くなった友達の問題。全てがどこかで繋がっていて、話が進むにつれ理解していきました。
 全体では、皆さん声が大きく聞き取りやすかったです。何て言ったかわからない、ということがなく、楽しんで観劇できました。

「死んでも誰も楽にならない」劇中に何度も出てきた台詞。本当にその通りだと思いました。沢山悩んで考えて、その葛藤がよく見えました。誰しも悩むことや辛いことはあるけど、それでも前を向いて自分らしく生きること。きっと、これが伝えたかったことなんでしょうね。真っ直ぐに書かれた脚本を、真っ直ぐに演じていて、裏読みなど何もなく観客としてもその世界に入りやすかったです。

 舞台装置や音響、照明なども、より一層この劇の世界観を引き立てていて、尚更雰囲気がありした。
 装置については、音響や演出と相まってとても場所の想像がしやすかったです。岩場に段差がついていたのが雰囲気を醸し出して良かったですね。
 音響については、場面ごとにマッチした落ち着いた曲や、ギャグシーンのときの曲など選曲が舞台の色に本当にあっていました。音響と役者の声のバランスがとてもよかったです。
 照明については、照明変化が少ないにも関わらず、そのシーンの雰囲気や時間に合った空間を作り出していたように感じます。色や光量、照明のつき方や消え方、すごく自然で綺麗でした。照明と言うより、装置の一部のような、その世界の自然の一つというようなナチュラルさでした。

以上、北かわち皐が丘演劇部による観劇レポートでした!
堺西高校の皆さん、お疲れさまでした!